お出かけ日記ANNEX

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9/13(月) 2回目のお遍路 秋のうどん県寺巡りの旅3日目~その4~【終】

 坂出から東京まで無給油ではさすがに走れそうにないので、帰りも岡崎ICで給油することにします。上り線では、SAの駐車場の前に給油所があるのですが、その手前から大型車が給油待ちの列を作っていました。給油までどのくらいかかるのだろうかと思っていたら、小型車のコーナーは別らしく、大型車と一緒に並ばなくてもよかったのですが、給油を終えて駐車スペースへ向かっても、大型車の区画は混雑しているようです。
「岡崎SAは、トラックドライバーに人気のSAなのかなぁ……」
と、この時はまだ、漠然とそう考えていたのでした。


 岡崎SAを出ると、あたりは少しずつ暗くなってきました。夜の新東名は走りやすいのですが、まわりの景色も単調で眠たくなりがちです。空いていれば、一気に走り抜けてしまいたいところですが、ここで問題となるのが緊急事態宣言下での時短営業です。20時で飲食店が閉まるので、ラストオーダーの時間も考えると、19時にはSAやPAには到着しておきたい。距離は稼ぎたいのですが、こういったところで行動が制限されるのもまた、安全運転にはマイナスであるように思います。
 岡崎SAを出てからまだ1時間しか経っていませんが、静岡SAで休憩を取ることにします。こちらのSAもトラックが多い……、いや、トラックだらけと言ってもよいでしょう。そういえば、走っている途中に見かけた SA・PAの案内表示で、大型車は満車となっているSAやPAばかりでした。
「一体、何が起きているのだ……」
 ともあれ、静岡SAの小型車スペースはちゃんと空いていて、無事に駐車し、建物へ。静岡といえば、静岡おでんが食べたいのです。このSAでは、静岡おでんが食べられることがわかっています。


 自分で好みのタネを選んで、SAの飲食スペースでいただくことにします。


「あ、しまった!」
 購入後に青のりだし粉をふりかけた時に、レジでもらった割り箸を置き忘れてきたことに気づきました。
「大根、どうしよう……」
 でも、大丈夫。串に刺さっている静岡おでん。2本あれば、箸の代わりになるのです。
 お腹も満たされて、再び東京を目指します。東京に近づくにつれ、本線上を走るトラックは減り、SAやPAの大型車の駐車スペースが満車であることを知らせる表示が増えてきました。
「そうか、深夜割引だ!」
 これはETCの割引制度の一つで、午前0時から午前4時までの間に高速道路上にいると、料金が3割引きになる制度です。軽自動車では、四国から東京までの料金で3割引きでも数千円の差でしかありませんが、大型車の3割引きとなると、その差は小さくないはずです。
 よく見ると、大型車の混雑はSAやPAの駐車場にとどまらず、施設の流入路・流出路にもあふれています。入る車にとっても出る車にとっても、危険です。
 そもそも、深夜割引の目的は何でしょうか。深夜に走る大型車を高速道路に誘導する理由は、何でしょうか。安全面を考えれば、日中こそ大型車に一般道を走らせるより、高速道路を利用させるべきです。ある特定の時間に集中させることで、休憩施設の混雑を招くばかりか、施設外の道路上への駐停車を招いています。他の車を巻き込み、大事故を誘発しかねない制度であると思うのは、私だけでしょうか。どうも、高速道路の運営というものは、一般利用者の感覚とはかけ離れたところで動いているものなのかもしれないと思わずにはいられません。
 新東名から東名に合流し、足柄SAを過ぎると、工事区間らしくなってきました。走っていると、何かしら違和感があります。何がおかしいのかと考えていくと、普段は左側にあるはずの路側帯が右側にあるのです。
「そうか、右ルートか!」
 東名高速下り線の大井松田ICの先で、左ルートと右ルートに分かれます。左ルートは従来からの下り線で、右ルートは、以前は上り線だったところを下り線に転用したものなのです。つまり、下り線に転用されたかつての上り線を今、上り線として走っているのです。NEXCO中日本ニュースリリースによれば、これはリバース運用と呼ばれるものらしいのですが、ともかく珍しい体験。集中工事やトラックのことで、高速道路に対する不満が溜まっていたところ、ちょっと嬉しくなるできごとでした。
 海老名SAには20:34に到着。この時間でも人はたくさんいるのですが、飲食店が開いていないのは辛いところ。早くコロナ禍が収束し、従来の生活が戻ることを願ってやみません。


 一気に大型車が少なくなった東名高速を快調に走り、21時前には東京料金所を抜けました。深夜割引の数千円は惜しいような気もしますが、次の日は通常通りの出勤日。東京料金所を午前0時以降に通過すると、そこから自宅まで、どんなに短く見積もっても1時間はかかります。それだと、次の日の仕事への影響は避けられません。
「ここは、大人の判断だ」
 時間や安全、仕事の効率を金で解決するのも仕方のないことです。
 それでも、用賀から自宅までは順調に走り、翌日も無事、いつも通りに出勤することができました。あとは、残りのお遍路を楽しみに、また頑張ることにするのでした。